ねじの「並目」と「細目」とは?
ねじの「並目(なみめ)」と「細目(ほそめ)」は、
ねじ山の粗さ(ピッチ)の違いを表す言葉です。同じ直径のねじでも、
このピッチが異なることで、それぞれ異なる特性と用途を持っています。
〇並目ねじ
並目ねじは、その名の通り最も一般的で標準的なねじです。
JIS(日本産業規格)やISO(国際標準化機構)で標準化されており、
通常「M○」と表記されるメートルねじの場合、特にピッチの指定がない場合は
並目ねじを指します。
特徴:
- ピッチが粗い: ねじ山とねじ山の間隔が広い。
- 強度が強い: ねじ山の谷が深く、断面積が大きいため、
ねじ山自体の強度が確保されやすいです。締結時にかかる力に強く、
繰り返し使用にも比較的耐性があります。 - 緩みにくい: ピッチが粗いため、ねじ山が深く噛み合い、振動などによる
緩みに対して比較的強い傾向があります。 - 加工が容易: ピッチが粗い分、加工(ねじ切り)がしやすく、
製造コストも抑えられます。 - 汎用性が高い: 最も広く普及しているため、入手しやすく、
多くの用途で使われます。
〇細目ねじ
細目ねじは、並目ねじに比べてねじ山が細かく、ピッチが狭いねじです。
並目と同じ直径のねじでも、ねじ山が多いため、より精密な締結や調整に適しています。
特徴:
- ピッチが細かい: ねじ山とねじ山の間隔が狭い。
- 増し締め効果が高い・緩みにくい: 同じ角度で回した場合に進む距離が
短いため、より微細な調整が可能です。 - 気密性・液密性が高い: ねじ山が多いため、接触面が増え、液体や気体の
漏れを防ぐシール性が向上します。 - 強度が低い(剪断方向): ねじ山の谷が浅く、断面積が小さくなるため、
ねじ山自体の剪断強度(ねじ山がちぎれる方向の力)は並目より低くなる傾向があります。 - 加工が難しい: ピッチが細かい分、加工精度が求められ、
製造コストが高くなる傾向があります。 - かじりやすい: ピッチが細かいため、異物(切粉など)が噛み込んだり、
無理な力がかかったりすると、ねじ山がかじりやすい(固着しやすい)ことが
あります。
まとめ
並目ねじは汎用性と強度に優れ、細目ねじは精密な調整と緩み止め、気密性に優れています。
どちらのねじを選ぶかは、用途、求められる強度、精度、振動、そしてコストなどを
総合的に考慮して決定されます。
適切なねじを選ぶことで、製品の性能と信頼性を大きく向上させることができます。
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