ゴムのブリードとブルーム現象について
ゴム製品におけるよくある現象
ゴム製品を使用していると、表面に白い粉が浮き出ていたり、ベタベタした物質が付着していることがあります。
これらは、それぞれブルームとブリードと呼ばれる現象です。
ブルーム現象とは?
ブルーム現象とは、ゴム製品の表面に、配合された薬品成分が時間経過と共に表面に移動し、結晶化して白い粉状になる現象のことです。
この白い粉は、主にゴムの加硫剤や老化防止剤などの成分が原因となることが多いです。
- 原因:
- 加硫剤や老化防止剤などの配合剤の分散性が不十分な場合
- ゴムと配合剤の相性が悪い場合
- 温度変化や湿度の変化
ブリード現象とは?
ブリード現象とは、ブルーム現象と同様にゴム製品の表面に配合剤が移動する現象ですが、
結晶化せずに液体状となって表面に現れる現象のことです。
- 原因:
- 可塑剤などの液状の添加剤がゴム中に十分に分散されていない場合
- 温度上昇による添加剤の溶解度の上昇
ブルームとブリードの違い
区別 | ブルーム | ブリード |
---|---|---|
表面の状態 | 白い粉状 | 液体状 |
原因となる成分 | 加硫剤、老化防止剤など | 可塑剤など |
ブルームとブリードは、ゴム製品の外観や性能に影響を与える可能性がある現象です。
これらの現象を防ぐためには、配合設計の最適化や製造工程の管理が重要です。
ご自身の製品でこのような現象が発生している場合は、
ゴム製品のメーカーや専門家に相談することをおすすめします。
その他
- ブルームやブリードは、必ずしも製品の不良を意味するわけではありません。
- 製品の種類や使用環境によって、許容されるブルームやブリードの程度は異なります。